ネット時代に脅かされているのは新聞の質

ネット時代に脅かされているのは新聞の質-原寿雄さんと語る「ジャーナリズムとマスメディア情況」11
・(本多)デジタル=ネット時代になるからこそ、現場のルポとか突っ込んだ解説がますます重要なはずです。だけど逆にそれが少なくなっちゃっている。そこが「ニュースの質」という点で問題だと思うんです。むしろテレビがルポなんかやっていますよ。戦前に近づく日本が、新聞の過ちを再現しない道は大きく分けて二つあると思うんです。
一つは、もちろんそういう日本を批判する勢力によるブレーキ。そういう勢力に期待したいけれど、それをやる実行力というか国民性というか、それが少ないんじゃないのか。部分的にはあるが、主力として大きな力になることは、国民性的にはないんじゃないのかと。
もう一つ、これはジャーナリストとしての意見なんだけれど、もうこの上は、新しい有力メディア、例えば新しい日刊紙をつくる以外にないんじゃないのかと。(略)
(本多)『朝日』とか『読売』を変えようとしたって、もう無理だと。原さんは違うかもしれないけれど、内部から改革しようという試みには俺はもう全然希望を持ちません。
・(原)(略)確かに、世論というものが好戦的になりやすい危険性を、ここのところ重く考えさせられいる。好戦的に世論がどんどんなっていくと、マスコミも転向せざるをえなくなる。日露戦争のときの『萬朝報』がそうだったし、満州事変のときの『朝日新聞』の転向も世論の圧力を受けた。
そういう歴史を見ると、世論とマスメディアが相乗効果であおりあおられつつという形で、これから先も持っていかれるんじゃないかという心配は、正直なところ非常に強い。強いけれども、そうあってはならないし、そうならせたくないと思う人は圧倒的に多い。
--(以上引用終わり)
引用記事の著作権は『週刊金曜日』および本多勝一さんにあります。
朝日の夕刊で去年から戦前中の自社報道の検証をコラムでやっているのも、満州事変中心に読んでおかねば・・。
コメント
Re: 記事と関係ないです。ちなみにこのブログは反日と位置付けられているようで。
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> 政治ブログなんかも右寄りが多いですが、そういったブログ(またはそのコメント)を見ていると、大半は非常に閉鎖的で感情的に感じてしまいます。
> 特に否定的な意見に対しては「在日」「反日」「サヨク」などと、矢継ぎ早にネガティブなレッテルを貼付ける傾向にあります。
>
> 思想に関わらず、上空100フィートぐらいの視点から物事見なければ正しく判断は出来ない。
>
> 特定の思想に過剰にこだわる人々やブログを見ていると、この言葉が頭に思い浮かぶわけです。
>
> 要は情報を鵜呑みにすんなって事を言いたいだけですが。